THE@TER BOOSTは良いルールなのか?
このブログは以前別の媒体に書いた記事のリライトとなっています。(元記事はすでに削除済み)
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はじめに
いよいよTBイベントが始まりますね。担当の恵美が出るということもあり自分も楽しみにしています。
今回のイベントはイベントとガチャ連動でCDも出るということで担当が入賞したPは嬉しい部分が多いのではないでしょうか。反面、担当が入賞できなかったPはここからTBイベントの間はイベントに来ることがないことが確定(LTFイベントには出るかもですが)するので新曲が貰えることもない。と少し寂しいですね。自分の担当で言えばまつりはTAもダメでMTGのユニットもまだ貰ってないのでちょっと不満は残る部分もあります。
ここで考えたいのはTBの選挙制度についてです。
過去2回ほどシンデレラガールズの総選挙に関する考察はブログに書いていましたが、TBについての考察はまだ書いていなかったので以前別のブログに書いていたものをリライトしたいと思います。
今回はTBのルールの問題点とそれらに対する改善案を提示しています。
TBに関するアンケート
実は以前にTBに関するアンケートをTwitter上で行なっていました。
https://goo.gl/forms/IQzt9Vml7clrOBC53
質問内容は簡単に言うと
1.担当アイドルは誰?
2.担当アイドルはどの役に合ってると思う?
3.各役にはどのアイドルが合うと思う?
の3つです。
とりあえずアンケート結果を見ていきましょう。
まずは投票者属性として担当アイドルに選ばれた数。プロデューサー1人につき最大3人まで担当を回答できるようになっていましたが割合で言うとこんな感じでした。(10位まで)
1位 望月杏奈 6%
2位 七尾百合子 6%
3位 宮尾美也 6%
4位 北沢志保 5%
5位 周防桃子 4%
5位 真壁瑞希 4%
5位 北上麗花 4%
8位 最上静香 4%
8位 桜守歌織 4%
8位 徳川まつり 4%
理論上39人いたら2.56%ずつになると考えると2倍以上の上位勢は凄いですね。
それではどの役にどのアイドルが合っていると思っているか。
こちらを簡単にコメントしつつ見ていきましょう。別に結果を蒸し返したいわけではなく、どういった意見が実際にあったのかの確認です。
超ビーチバレー
新入生
円グラフはアンケート得票率、右上のデータがアンケート得票数と95%信頼区間、右下が参考資料として23:50時点でのアイドル投票TB得票数です。
アンケート得票数が5票以下だったアイドルはその他に入っており、担当アイドルを役に推している票はすべて除外しています。
未来がTBでは2位だったのに対し、アンケートでは1位になってます。
ビーチバレー→スポーツ→海美となりそうなものの新入生という役としては未来の方が支持されています
実際海美は先輩役のアンケートでも2位に入っており超ビーチバレーには合ってると思われているが、それぞれの役の中で意見が割れていたということでしょう。
TBの結果を考えると先輩が良いと思っている人たちの票も新入生に流れて海美が一位になっていたと考えるとしっくりきますね。
先輩
紗代子が圧倒的1位。2位は上で述べた通り海美がランクインしています。
TBの結果では海美がランクインしていないので上手く票を集めたのだなって感想です。
ちなみに紗代子は過半数を獲得しているので他のどのアイドルと2択で多数決をしても勝てるというコンドルセ勝者となります。
キング
アンケートではロコが1位、風花さんが2位とTB結果とは逆になっています。
ロコは過半数には届いてないものの95%信頼区間でみても1位は覆らないです。コンドルセ勝者であるかは分かりませんが少なくとも最も多くのPがキングにはロコが合うと思っています。
右腕クイーン
中々の混戦。奈緒は90%信頼区間ではエレナに勝利しています。これはTBの得票数通りですね。
朋花や千鶴さんはTBではランクインしていないのに対し、アンケートではランクインしており朋花はキングにもランクインしていることから権威がある系の役には推されやすいみたいですね。
同級生
最も票の割れが多かった役。アンケート・TB投票結果でランクインしてるアイドルには変わりなし。恵美が一歩抜き出て一位、そこに翼が続いています。
「同級生」という役が情報も少なくふわっとしたイメージのため特定のアイドルのイメージがつきにくかったのでしょうか。
このような票の割れが多い状況だと単純多数決よりはボルダルールなどの方がいいかなとは思うのですが投票が面倒くさくなるので非現実的ですね。
※ボルダルールとは
例えば5人の候補から決めるとなったとき、各プレイヤーは5人を1〜5位の順序付けをして1位に5点、2位に4点...5位に1点とスコア付けをした投票をすることで、合計得点の最も高い候補を勝者とするルール。TBでやろうとすると1位~39位まで決めなきゃいけないので無理。
三姉妹カフェ
長女
激戦区となっていた三姉妹カフェの中で圧倒的強さ(というか全体の中でも圧倒的)を誇っていた長女歌織さん。75%は全役の1位アイドル中最高です。
TB結果ではランクインしていませんが千鶴さんが2位にランクイン。千鶴さんも結構いろんなところでランクインしていますね。
次女
序盤から熾烈な争いを繰り広げていた次女ですが静香が90%信頼区間で1位。
意見はほぼ静香と美奈子で2分化されていたのですがこれがTBの結果の影響なのか関係なく2択になっていたのかは不明。
三女
星梨花・杏奈・育の三つ巴だが得票数とは違い星梨花が一歩リード。担当アイドルアンケートから考えて杏奈Pは母数が多い分TBでは優位に立っていたのかも。
育に関しては合ってる役を探すとなった時にどうしても星梨花や桃子がライバルとして出てきやすいキャラクター性なのでかなりこのキャスティング投票という制度が大変かなと思います。これはルールの問題を超えた問題なので根が深い。
ネコ
終盤最も話題になっていたと思われるネコ。アンケート結果も面白いことに。
美也と茜ちゃんがほぼ同数票獲得で1位・2位に対し志保への票はその半分ほど。
TBの結果としては茜ちゃんは途中から美也VS志保についていけなくなってしまっていたので意外な結果と言えば意外(ネコは茜ちゃんだろという意味では以外ではない)
ついに団結できたということで話題になっていた志保Pですが、他担当Pからの支持はあまり獲得できていなかったようです。個人的にはネコ沢志保めっちゃ好きだったんですけどね。
お客さん
莉緒姉VSジュリアVS歩。ひなたはアンケートの方には入ってませんでした。
TB投票結果通りにアンケートでも莉緒姉が1位でした。ひなたも入れて全員キャラカラーが赤系なのは何故だろう。
劇場サスペンス
新ヒロイン
おかげさまで琴葉が新ヒロイン1位。過半数もほぼ確定です。
紬は新ヒロインと探偵で他担当Pの意見は割れていましたが探偵はかなりTBの影響を受けてそう。
スタア
TB投票結果通り桃子がアンケート1位。とはいえ半数程度とそこまで支持がダントツだったわけではなさそう。千鶴さんが2位につけており可憐は上位に入っていません。
元大女優
このみさんVSまつりの大激闘。どっちをDecided?
このみさんの方が若干リードしていますがかなり接戦。千鶴さんはここでもランクインしており他担当Pの意見が結構割れていることが分かります。
支配人
投票結果では支持の多かったまかべーですが得票数は半分程度。朋花が2位、エミリーが3位につけています。担当Pと同じように他担当Pからもまかべーは支配人と探偵で意見が割れていましたが1位をとっているのは宣伝の力でしょうか。
探偵
TB結果と違い百合子が半数程度を獲得。95%信頼区間で1位です。
その後ろを紬、瑞希、亜里沙が追いかけていますが1位との差は結構開いています。
母数も他担当Pからの支持も百合子は強いはずですが、勝てなかったのは百合子支持は昔からやってるPの割合が多い分、他の役で担当が争っていて支援できなかったのに対して紬PはミリシタからのP達が多く、紬に集中して投票できていたからとかなのかな?という推測。担当ごとの分析はデータが少なすぎてできませんね。
アンケート結果について
ここで問題なのはアンケート結果(=他担当Pの意見)とTBの結果が食い違っている点です。
実際のTBの投票行動は簡略化すれば
1.担当P内でどの役に投票するか相談
2.担当P内で決まった役に担当P全員で投票
3.担当P内で決まった役の宣伝
となると思います。ここで問題だと思うのがこの投票行動をとっている限りただ担当の数での戦いにしかならないという点です。
浮動票の話もありますが、自分の担当が競っている状態で他のアイドルに投票するPなんていないので担当Pが多いから余裕or選んだ役を他に選んだアイドルがいない等の特殊な状況でのみ浮動票は発生すると考えられ、浮動票があるからTBは民意を反映しているという意見には否定的です。
担当Pだけで争って決めたTB投票結果よりも他担当P達の納得が得られてるアンケート結果のほうが全体的な不満は少ないだろうと思います。
改善案
ここで改善案を考えます。
このゲームはアイドルと役の組み合わせ選挙なのでマッチングと投票の組み合わさったゲームになっています。選挙である以上様々な戦略が存在し、嘘をつく戦略をなくすことはできない(対戦略性を満たさない)というのはギバース=サタスウェイトの定理というもので証明されているので戦略操作性については諦めます。
今回自分が考えたのは投票+マッチングのシステムを利用した下のようなルールの投票です。
- 各プレイヤーは毎回アイドルを一人、役を一つ選んで投票する(実質的に今と同じ)
- 各プレイヤーは全ての役についてどのアイドルがいいと思うかを表明する(投票開始時に表明、その後投票終了まで変更は可能かつリアルタイムで票数は表示される。投票終了後に集計、同じアイドルを複数の役に選ぶのは禁止)
- アイドルと役毎に得票数を元に選好順序を決める
- アイドルアプローチのDAアルゴリズムを用いてアイドルと役のマッチングをさせる
Aサイド
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Bサイド
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未来
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静香>可奈>ジュリア
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静香
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翼>未来>志保
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志保
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静香>ジュリア>可奈
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可奈
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未来>志保>翼
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翼
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ジュリア>静香>可奈
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ジュリア
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未来>翼>志保
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各アイドルの好きなランキングがアイドル名の右に書いてあります(左側ほど好き)
Aサイドがアプローチする場合
Step1.
未来・志保→1番好きな静香にアプローチ、静香→未来の方が好きなので未来をキープ、志保を振る
翼→1番好きなジュリアにアプローチ、ジュリア→翼をキープ
Step2.
志保→静香に振られたので2番目に好きなジュリアにアプローチ、ジュリア→翼の方が好きなので翼をキープ、志保を振る
Step3.
志保→ジュリアに振られたので3番目に好きな可奈にアプローチ、可奈→志保をキープ
全員キープされたのでマッチング終了
結果A
未来-静香ペア
志保-可奈ペア
翼-ジュリアペア
つまりアプローチする側は好きな順番に相手にアプローチをしていく、受ける側は好きな方をキープして残りを振るといったことを繰り返すマッチングです。
このマッチングは結果が安定的(抜け駆けができない)かつアプローチする側に対して対戦略性を満たす(アプローチする側は嘘をつかない)といった条件を満たします。この二つは結構重要な特徴です。
マッチングに関しては
の記事でも解説していますが、DAアルゴリズムは望ましいマッチング結果を導くことができるとされています。
ちなみにアプローチする側が逆になると
結果B
未来-可奈ペア
志保-静香ペア
翼-ジュリアペア
のようになるようになってます。
気になる人は試してください。
それではDAアルゴリズムのやり方がわかったところで先ほどのルールのメリットについて見ていきましょう。
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戦略操作に強い。(アプローチする側は各担当Pが決めたアイドルの役に対する選好順序なので担当Pが結束して嘘をついてもいい結果を得られることができない、対してアプローチを受ける側は全プロデューサーの意見なので嘘をついて変更することが難しいという点で通常の投票よりも戦略的操作に強くなります)
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好きなアイドルの好きな役に投票できる(選好順序だけが大事なルールなので同担内で意見を統一する必要がない)
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メイン担当以外にも貢献できる。アイドルの宣伝活動の効果が大きい。(毎日の投票で他のアイドルと接戦になるということがない。担当アイドルがなぜその役に合ってるかが広まれば他の担当じゃないPが最後に役の投票で入れてくれる可能性が上がる)
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役の選好順序は投票終了後に1回集計するだけとすることで不正投票が無効。同担内での不正はできるがアイドルの役に対する選好だけを操作してもあまり意味がない。
といったようなメリットが考えられます。
実際にこのルールになっても普段の投票自体はほとんど変わらず1回最後に役毎にいいと思うアイドルを15人選ぶだけなのでそこまで面倒ではないのかなと思います。マッチングもすぐ決まりますし。
やってみないと問題点とかはあまり分からないですけど個人的にはこういったルールだともっと良いキャスティング選挙になるんじゃないのかなと思います。
感想
TBに関しては結果だけ見れば担当(琴葉・恵美・まつり)の内、2人が役をとれたので悪くはなかったのですが、ルールとして担当が多いだけで勝てるようなルールなのが不満だったので今回のような改善案を考えました。確かバンナムにもメールした気がします。
改善案のルールは担当Pが役を選ぶ→他担当Pの審査によるオーディションみたいな感じでキャスティング投票にあったルールなのではないかなと思っています。
おまけ
声優イベなどの接近イベントに関する調査をしています。
回答いただけると幸いです。